労働ビッグバン再考おやじのこだわり…労働ビッグバン再考いつだったか新聞に連合の役員の原稿が載っていた。 目新しい論点はなかったが、唯一ふ~んとうなったのは、労働ビッグバンの議論に経営者が出てこないという点。残業代ゼロ法案が選挙が終わると再度提出される危惧はなるほどとは思いはすれ、目新しくない。 ただし、議論のきっかけたる非正規雇用と正規雇用の格差を問題とするのは選挙に臨む政権与党の戦略であって、だまされてはいけないとする主張にははっとした。 確かに、非正規雇用と正規雇用の格差問題には同じパイをめぐる労働者間の争いという構図が漂うが、雇用関係の一方当事者である経営者はこの議論ではどこにも出てこないというのだ。 労働者の雇用条件を決めるのは経営者であって、非正規雇用がひどい条件で働かされているとすれば、それは経営者の責任である。 なのに、いつの間にか議論は正規雇用の既得権の問題にすりかえられてしまって、経営者の責任はドロンである。 本来労働条件引き上げによって責任を果たすことのできる立場にあるのは経営者なのに、である。はっとしたというのはそういうことだ。 2007年3月28日 根賀源三 |